更年期障害の症状について

更年期

更年期は誰にでも訪れるものですが、「更年期障害」というと、なる人もいれば、自覚症状がまったくないまま更年期を終える人もいて、誰もが更年期障害になるわけではありません。また更年期障害で出現する症状も個人差が大きく、バラバラです。

•どんな症状があるの?

みなさんが更年期障害といわれてどのような症状が思い浮かぶでしょうか。

雑誌「ハルメク」が更年期障害を経験したことのあると回答した女性は800人中425人に実際にどのような症状があったのかを尋ねたところ、一番多い症状はのぼせ・ほてり(52.2%)であり、続いて汗・ホットフラッシュ(37.2%)、イライラする(36.7%)といった回答がみられました。比較的病気未満の症状を上げる人が多いように見受けられます。

「女性の更年期障害」経験の症状(%)
(更年期障害を経験したことのある女性n=425、複数回答可)
ハルメク 2022年

更年期には、軽いものも含めると約8割の女性が何かしらの症状を自覚していると言われる一方、不調はあっても、それを更年期障害とは気づいていない人も多いと思われます。というのも、実は更年期の症状は数百種類にも及ぶと言われています。

「更年期について」で記載しましたが、更年期障害は、自律神経の乱れによって引き起こされるので、体のあらゆるところに支障がでる可能性があり、人によって症状の現れ方や度合いは大きく異なります。同じ人でも日によって、現れ方やつらさが違うこともあります。

さまざまな更年期の症状

精神系頭痛、耳鳴り、物忘れ、憂うつ感、判断力・集中力低下、不眠、
情緒不安定、倦怠感・疲労感、イライラ、不眠・眠りが浅い
知覚系しびれ、かゆみ、知覚過敏・鈍麻
自律神経系のぼせ、ほてり、冷え、動悸、息切れ、寝汗
皮膚・分泌系皮膚や粘膜の乾燥、湿疹、発汗、ドライマウス、唾液分泌異常、
ドライアイ、のどの渇き
運動器系肩こり、腰痛、関節痛、背筋痛、筋肉痛、
手指の痛み・しびれ・こわばり、むくみ、めまい、立ちくらみ
消化器系食欲不振、吐き気、便秘、下痢、腹部膨満感、胃もたれ・胸やけ、
のどのつかえ
泌尿器・生殖器系月経異常、頻尿、残尿感、性器下垂感、性交障害、外陰部のかゆみ

イライラやのぼせなど代表的と言われる症状以外に、胃もたれや関節痛、下痢や湿疹など更年期障害以外の病気が隠れている場合がある症状や、物忘れ、疲労感など、老化だから仕方がないのかもと考えがちな症状までさまざまです。卵巣機能の低下と女性ホルモンの減少が進むに伴い、症状が変化していくこともあります。

こうした症状が、日常生活に支障をきたしている状態を指して「更年期障害」といっています。更年期障害によるこのような症状たちは、更年期障害と気づかないことも多く、また薬などを飲んでも改善しにくい場合もあります。筆者は今思えば40代半ばから尋常ではない下痢が続き、おそらく更年期障害がはじまっていたのだと思われますが、更年期障害とは思わなかったので胃腸科を受診。エコーもレントゲンもしてもらったものの原因が見当たらないという診断でビオフェルミンを処方されましたが改善せず、下痢が数年間つづいたままでした。このページを見に来てくださった方々は、おそらく何らかの不調があってのことだと思います。長引く不調の場合、更年期障害のケアも取り入れてみてくださいね。

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