自分のことは後回しになりがちな更年期。1日中バタバタと過ごしがちだと思います。
そんな忙しい日々だからこそ、きちんと湯舟につかって自律神経をリセットしてあげることが大切です。自律神経が乱れがちな時期は、交感神経と副交感神経を上手に切り替えられるよう自分をサポートしてあげることが必要なのです。切り替えを意識した生活をはじめましょう。
入浴の効果
更年期の疲れやすさは、適宜 副交感神経を優位にしてリラックスをするということができなくなり
常に活動的な交感神経が優位になってしまうことで心身が休まらないことも影響しています。
入浴には自律神経のバランスを整え、この交感神経の切り替えをする効果があると言われています。
入浴の効果を、改めて整理してみます。
- 全身の血行促進
湯舟に浸かって体全体が温まると、全身の血行が良くなります。血行が良くなることで血液の中の老廃物や二酸化炭素を運び去ってくれるのです。 - マッサージ効果
湯船に入ると全身に水圧がかかります。 体への圧迫感を意識するほどではありませんが、首までお湯に浸かったときに体にかかる水圧は、約500kgといわれています。 この水圧が体全体をほどよく圧迫し、呼吸を自然に深くさせ、手足にたまった余分な血液やリンパ液を押し流すのを助けます。 - 身体の緊張の緩和
水の中では浮力がかかり、体重が軽く感じられます。首までお湯に浸かった場合、お湯の中での体重は、なんと約10分の1!全身を支えていた関節や筋肉にかかる重みか小さくなることで緊張がほぐれ、全身をゆったりとリラックスした状態にするのを助けます。
こういった効果から、入浴で湯舟に浸かることは全身をリフレッシュさせ、副交感神経を優位にするのをサポートしてくれるのです。
効果的な入浴法
体温は1~2℃かわるだけで体調が大きく変化しますよね。お風呂も同じで、温度によって体への影響が違ってきます。体をリラックスさせるのが目的なので、要は「気持ちいい」と感じる程度、というのが基本になります。体に負荷をかけすぎないことが大事です。
- 温度は40~41℃
42℃以上の熱い湯に入ると、交感神経が高ぶってしまい、リラックスには逆効果です。血圧は上がり、脈拍は早まり、筋肉は緊張します。一方、内臓の働きは弱まり、食欲は一時的に減退します。寝る前に熱いお風呂に入ってしまうと、神経が高ぶり、寝つきが悪くなることも。一方、40〜41℃程度のぬるめの湯は、リラックス状態をもたらす副交感神経を優位にします。血圧は下がり、脈拍はゆっくり、内臓の働きが活性化して消化が促されます。 - 時間は10~15分程度
湯船に入って顔が汗ばんできたら、体が十分に温まった頃合いです。40℃前後の湯ならば10〜15分。それ以上は逆に、体に負担をかけてしまうことも。汗ばんだタイミングで、お風呂を上がるか、体を洗うなどしてクールダウンするのがリラックスには良いタイミングです。 - 肩までしっかり浸かる
血行促進やマッサージ効果を期待するなら、肩までしっかり湯に浸かりましょう。ただし、全身浴は胸にも水圧がかかるため、心臓や呼吸器の疾患がある方は医療機関にご相談くださいね。 - 寝る1時間ほど前に上がれるタイミング
入浴から30分〜1時間後に体温が下がるタイミングで心地よい眠気が訪れます。就寝時間から逆算したタイミングで入浴すると、睡眠の質も高められます。
入浴時間の確保法
湯舟に浸かるのがいいことはわかっていても、その時間が取れない、と思われる方も多いかもしれません。どうやって入浴時間をとるか、これが一番重要です。時間なんかとれないよと思ったあなた。おそらく真面目な性格で、いろいろなタスクをきちんとこなしている毎日なのだと思います。そうです。いろいろなタスクをこなしているのです。自分の入浴時間もタスクに組み込んでください。時間が取れていないあなたは、おそらく入浴時間の優先順位が低くなっているはずです。心身ともに元気で頑張りがきく状態であれば、それでも構いません。でも、最近なんだか体調がよくないような更年期の不調を感じているなら、入浴時間はあなたの「タスク」です。ご飯を食べたり、寝たりするのと同じように必要なことと考えてください。あなたの元気が、本来は何より大切なのです。自分の回復のために時間を使うことは家族の為にも、仕事の為にも必要なことなんです。その意識転換がまず第一歩。
筆者も入浴が体にいいことはわかっていましたし、言われれば納得はしたのですが、それでも「時間を割いて湯舟につかる」ことがなかなかできませんでした。できなかったというか、「しなかった」と言うことだと思います。心身がしんどすぎて、湯舟に浸かることも「しんどいこと」と感じていました。そこから服薬し、プラセンタの注射も継続し、ちょっと体調が上向いて始めて「湯舟にはいってみよう」と思えました。しんどくなりすぎると、いいとわかっていても行動にうつせなくなってしまいます。そうなってしまう前に、ぜひ湯舟に浸かる習慣を、すこしずつでも取り入れてみてください。
どうしてもしんどい時には「足湯」でもいいそうです!
労わってあげれば、50代はまだまだこれからの年代です。
さて、筆者も今日は湯舟に浸かることにします!